計算ミス、ケアアレスミスは、うっかりで、20点・30点のマイナスになることも?

 

私は、学校教員、塾教師、家庭教師の経験からみて、理系科目では、学生さんの計算ミスは多いです。ミスがなければ、合格点に、しかし、20点・30点のマイナスの場合もある。残念と言うか、もったいないことです。今の能力が生かせないので、何とかしたいものです。

計算ミスは、他人事ではないので。私は中学時代で、よくありました。たくさんの連立方程式を解くと、数題は間違っていたことが後でわかったこと。あわてることが原因?みたいです。一般的に、多くの問題を試験や課題で、あせって解くときは、計算ミスがよく発生します。当時は、これくらいと、けっこう平気でした。(学生ですから)
問題数が多いと、気持ちが、これはめんどくさいってなる場合、または、競争心理で急げってなることが多く。早く正解して、自信満々なクラスメイトをみてしまうと、自分もあおられたかもしれないです。その環境で、淡々と正確に計算ができないからと思います。多くは、計算の途中をとばしても、答えができればよいという考えも原因です。
計算は素早くできたら良いと思って急ぐかもしれない。しかし、すぐれた野球やテニスの選手は、相手のボールを前もって予測できると言います。ミスが多いということは、先のミスを予測してないからで、能力を生かせずに、もったいないことになっています。学校教員で、多くの生徒たちの答案の採点をして、そのミスの多さがわかりました。               
              
そこで、よくある計算ミスをあげてみます。
① かけて足す計算など2段階の計算を、暗算を多用し、筆算で一段階で行っている。
② 数字や文字式などが、途中で書きまちがってしまう。
③ 基礎の繰り上がりや、繰り下がりがまちがっている。基礎的なことを油断してしまう。
④ 400×500の計算、0、004×0、005の計算などゼロのあつかいが苦手である。
⑤ 2500÷5 =5000と答える。2500円を5等分して、増えるって??ほとんど点検しないで答えている。      
                    
このミスは?
学校教育でも、マラソン、体育の競走で、モタモタ走っていると叱られ、勉強も競争になって優劣を争う。だから、負けたくないので、スピードアップし、手間がかかることは、めんどうくさくて、避けたいという考えになるかも?。
解決法は、たくさん解く訓練もありかな? しかし、たくさんの勉強させたとしても、生徒たちは、さらに急いで、あまり成果がないこともよくあります。
そこで、上の①から⑤までの解決は。次のように。
① 筆算を省略しないで、多くする。
② 数字、文字を雑に書かない。
③ 基礎的なことを正確におこなう。
④ ゼロ0のあつかいを慎重にする。
⑤ おおよ、その答えを予想、点検をこまめにおこなう。
しかし、これは、めんどうくさいと思いがちかな?
単なるケアレスミス、うっかりミスも、長年のクセで身について、無意識に行う場合は、改善しにくいもの。また、ミスをなくすのも、ホントにめんどうくさいね。」となり、これは簡単ではないです。たぶん、右利きであった人が左利きになるような苦労もあり、私は、本格的に取り組むとなれば、次なる仏教の講話のように、たいへん高いハードルであるという実感があります。

その仏教の講話では。お寺で僧侶の修行中に「うっかりミスでした。」と謝ったのですが。それが、想定外に叱られることになった話で。それは、間違った考えは、改心すればよいその考えを変えれば解決ができる。 しかし、うっかりミスは、もっと深いところから出てくるもので、クセで無意識だから、直すところがないので、破門だ。と叱られることになった。それは、修行の場での話のようですが、うっかりミスは、想定外に厳しいという講話のようです。この講話は、過失について、甘くはないということで、無意識について注意と、実にうまいこと言ってくださいます。ケアレスミス、うっかりミスは、重大な交通事故、医療事故、仕事などの失敗の原因になっています。あせって、ブレーキとアクセルの踏みまちがい、前進と後進を間違えるなど、ミスは危険そのものです。無意識のうっかりミスも、しかたがないではなくて、格段の注意が必要と思います。    
       
ところで、一方では、計算ミスの原因として、めんどうくさいという心理を、否定ばかりするのも、まちがいです。それは、面倒くさい心理は、要領がいい人になりたい。競争で負けん気のある人であったり。また、厳格すぎないことで寛容さもあり、良い意味で、社会人として、すぐれたリーダーになる得る長所でもあります。アバウト感も大事なのです。
それゆえ、「何が何でも、いつでも、私は、これで絶対。」って、決めつけないで、今は正確さを優先する場合とか、また、次は寛容さ(アバウト感)が大事と、時々で、ケースバイケースで、臨機応変に対応すること、そのバランス感覚が大事と言えます。     
           
また、他の計算ミスの原因としては、しなければいけない数学の計算となり、自分から、ぜひしたい計算ではないから集中できないこと。例えば、「こんなのなぜ?必要?」と疑問をもちながら計算する。または、早く終わりたいと思って問題を解くこともミスの原因になる。学習という行為に、不満が同居するため、その勉強に一心になれないこと、集中できないことそれもミスの原因です。   
            
さらに、現代は科学技術の進歩から、教育の過渡期です。わが国の内閣所轄の日本学術会議数学教育関連の部会でも、数学教育では、論理的な思考と統計的な処理の不足が指摘されています。一方で、コンピューターの普及した割に、未だに多くの計算を試験で課すことには、説得力に欠けると、提言しているのです。このように教育の過渡期であると考えられます。一般的に計算はあくまで、正確さを求めるものですが、反対に、現代は不確実な多くのデータを処理して、考察して、有効に活用すること。その統計学的な、アバウト感の合理的な処理も、社会では問われているのです。これも、数学です。                              
               
いわゆる、計算が苦手と言っても、弱気・卑屈にならないで、自分に希望をもってもらいたいと思います。
もちろん、家庭教師の個別指導でも、計算ミスをなくすことは、長く身についたクセになっている場合は、一時改善しても、突然ミスをくり返すこともあり、無意識に出てくるクセになっている場合は、改善は簡単ではないですが、継続した指導をして行きたいと思います。